「完璧を目指すよりまず終わらせろ。(Done is better than perfect )」
Facebook社(現META社)のCEO、マーク・ザッカーバーグ氏が発した言葉です。
英語部分を直訳すると「完了は完璧に勝る」というシンプルな表現です。
Facebook本社の壁にこの言葉が掲げられて以来、ネット上で目にしたことがある人もいるかもしれません。
質はそこそこでも早く終わらせることで信頼を得られる
日本では新しいサービスが展開されるとき、安全性や内容を何度も確認してやっと発表にいたるというケースが多いよう感じます。
欧米のサービスは中身がまだ未熟なものでも、どんどんリリースしてそこから改善を重ねていきます。
GoogleやAmazonなどの超大手企業がサービスを開始した直後の状態は、現在の姿からは想像もできないほど質素なものでした。
もちろん質が良いに越したことはないですが、早く終わらせてフィードバックをもらい、またそれを反映するというサイクルのほうが商品やサービスのクォリティがあがっていくような気がします。
個人的な経験にはなりますが、仕事や家庭内でも早く行動を起こしたほうが結果的には信頼に繋がります。
早くやることで「ああでもない、こうでもない」と自分で悩む時間が短縮できますし、相手からアドバイスを貰うこともできるからです。
例えば職場で。
あなたが上司から「この仕事お願いします。」と指示されたとしましょう。
翌日の朝になって「昨日頼んだやつ、できた?」なんて聞かれて「まだ取り掛かってないよ!急ぎならそう言ってよ!」って思ったりするかもしれません。
緊急の時以外はだいたいいつまでに必要なのか納期を確認しておくほうがお互いハッピーだとは思いますが、納期よりも前に進捗を確認されることなんて社会人にとってはあるあるじゃないでしょうか。
そんな中「(期日は)いつでもいいよ。」と言う人の心理の中には「できれば早くもらいたい」という潜在的ニーズがあったります。
口に出さないだけで、本音ではそう思っている場合ですね。
逆の立場でも同じです。
部下または代理店さんに「(急ぎではないけど)これお願いできますか?」と依頼した場合どうでしょう?
スピードは期待していなかったけれど、思っていた以上に早く手元に届いたら嬉しいですよね。
相手もそう思っていることが多いものです。
ちょっと意識すれば獲得できる信頼
私の話になるのですが、先日ネットショップで化粧水を注文しました。
即日発送は期待していなかったので、5営業日くらいかかっても仕方ないと思っていました。
しかし注文してから一向に状況が変わりません。
注文ステータスを確認すると「処理中」「発送済み」も確認できず、どんどん不安になりました。
現行使っている化粧水に少し余裕はあるものの、日常使いしている基礎化粧品なのでソワソワしてしまいます。
そしてそれと同時に、店に対する信頼も少しずつ減っていきました。
頼まれた側は精一杯やっているのだと思いますが、こちらの期待値は確実に目減りしていっています。
最終的に1週間経つと「問題が発生しました。」と表示される始末で、注文をキャンセルして近所の小売店で代替品を購入しました。
今後同じネットショップでで注文することはしばらく無いでしょう。
わたしの例だと(傲慢かもしれませんが)最終的に見込み客が離れてしまっていますね。
同じようなことがいろいろなところで日々起こっているんじゃないかなあと思います。
頼まれたものを完璧に完成させるのにかなりの時間を要するようだったら、6割~8割で一旦完了させてしまうとか、何かしらの連絡を先にしてフォローするのがいいのではないでしょうか。
一時的に負担は減りますし、総合的な評価は上がります。
私自身コーチングセッションをしたあと、その後すぐにクライアント様にフォローアップすることを心がけています。
これがあるのとないのとではその後の反応が違うと感じています。
クォリティも大事だけど
内容のクォリティは確かに大事です。
だから穴開き状態では意味がありません。
でも実際は誰かの信用を得ようとするとき、スピード(=誠実さ)が人のこころを掴みやすかったりするのではないかなと思います。
やろうか迷っていることも、状況が整ってからやるのではなくとりあえず手をつけてみることで次にやるべきことが早く見つかったりします。
偉そうに文章書いていますが、やっぱり言うのは簡単で、やるのが難しいんですけどね。
「完璧を目指すよりまず終わらせろ。(Done is better than perfect )」
この言葉は覚えておきたいものです。